木部のカビ取り方法を状況別に徹底解説!カビの原因や予防方法も紹介

木材のカビ


「なんだか部屋がカビ臭い…もしかして、あの木の柱や窓枠のカビが原因?」

そんな不快な臭いや目に見えるカビは、多くのご家庭にとって頭の痛い問題ではないでしょうか。木部に発生したカビは、見た目の印象を悪くするだけでなく、アレルギーを引き起こすなど健康への影響や大切な住まいの木材を傷めてしまうリスクも潜んでいます。
だからこそ、その正体を知り、正しく対処することが重要です。
本記事では、木部にカビが発生する原因や家の中でカビが好む危険な場所、ご自身でできる木部のカビ取り方法を解説します。
木部のカビにお悩みの方、安全なカビ対策を知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

黒カビの正体と放置するリスク

木部にカビが発生する主な原因と発生しやすい場所とは

高温多湿という気候特性を持つ日本では、日々の生活でどれだけ気をつけていても、いつの間にか家の木材部分にカビが生えてしまうことは珍しくありません。
木材は水分を吸いやすく、カビの好む適度な温度と湿度が揃うと、あっという間に繁殖の舞台となってしまうのです。
特に、湿気がこもりやすい場所や温度差によって結露が生じやすい箇所は、カビにとって格好のターゲットと言えるでしょう。
本章では、木部にカビがなぜ発生してしまうのか、その根本的な原因とカビが好む環境条件について解説します。さらに、家の中で特にカビのリスクが高い「危険ゾーン」を具体的に挙げ、それぞれの場所で気をつけるべきチェックポイントもご紹介します。
原因と発生しやすい場所を把握することが、カビ対策の第一歩です。

カビの三大発生条件「湿度・温度・栄養源」

木材にカビが生えてしまう根本的な理由を理解するためには、まずカビがどのような環境を好んで繁殖するのか、その基本的な「三大発生条件」を知っておくことが大切です。
カビが活発に繁殖するために必要な主な条件は、以下の3つです。

湿度:カビは高い湿度を好む。一般的に60%以上で活動が活発化する。
温度:約20℃から30℃の範囲がカビの生育に適した温度帯である。
栄養源:木材自体に加え、表面に付着したホコリや汚れもエサとなる。

木材そのものがカビの栄養になることはもちろん、木材の表面に付着したホコリや手垢・食べ物のカスなどもカビにとってはご馳走です。
つまり、梅雨時や夏季のように湿度が高く暖かい時期に木材の表面が汚れていると、カビは非常に生えやすい状況となるわけです。

木材特有のカビの発生原因

一般的なカビの発生条件に加え、木材という素材特有の性質や住まいの環境が引き起こす特有の状況も、木部にカビを発生させる原因となります。
木材にカビが発生しやすくなる特有の原因として、主に以下の点が挙げられます。

結露の発生:窓枠や壁際は温度差で結露しやすく、木部を濡らす。
換気不足:押入れや家具裏など、湿気が滞留しカビの温床となる。
水漏れ・雨漏り:屋根や配管からの水漏れで木材が直接濡れ、カビる。
建材の乾燥不足:新築やリフォーム時、木材の乾燥が不十分だとカビやすい。
床下の湿気:床下の通気不良は湿度を高め、木材にカビを招く。

カビが発生しやすい湿った木材はシロアリにとっても好都合な環境であり、防蟻処理と防カビ処理はセットで考えるべき対策と言えるでしょう。

【場所別】木材にカビが発生しやすい危険ゾーンとチェックポイント

家の中には木材が使われている場所がたくさんありますが、その中でも特にカビが発生しやすい「危険ゾーン」が存在します。
危険ゾーン
カビが発生しやすい理由・状況
チェックポイント
窓枠・サッシ周り
結露によりつねに湿りがちで、黒カビが多発する。
木枠の黒ずみや変色、カビ特有の臭いがないか確認する。
室内でも外気に接しやすく、湿度の影響を受けやすい。
柱表面の変色や黒い点々の発生、湿り気がないか確認する。
床下からの湿気や飲み物等のこぼし染みが原因でカビが発生。
床材の黒っぽい斑点、足元で感じるカビ臭、カーペット下の状態をチェック。
壁(家具裏・外壁面)
家具の裏や外気に面した壁は、結露や湿気でカビが生じやすい。
壁紙の継ぎ目や床との境目、家具を動かした裏側にカビやシミがないか確認。
天井
浴室や台所付近、または雨漏りにより湿気がこもりやすくカビの温床となりやすい。
天井のシミ、角部分や照明周りの黒カビ斑点の有無を確認する。
押入れ・クローゼット内部
閉め切られることが多く、空気が滞留し高湿度になりやすい。
壁や床の黒い斑点、カビ臭、収納している衣類や布団の状態を確認する。
家具(裏側・内部)
通気が悪くホコリが溜まりやすいため、湿気が滞留しカビが発生。
家具の裏側や引き出し内部にカビ臭や黒カビが付着していないか確認する。
床下
湿気がこもりやすく、通気も悪いためカビが繁殖しやすい。
点検口から木材表面のカビの有無、床下の換気口の状態を確認する。
屋根裏・小屋裏
外気との温度差による結露や通気不足でカビが発生しやすい。
点検口から梁や野地板のカビ汚れ、天井への染みやカビ臭がないか確認する。
例えば、窓枠の木部は結露によってつねに湿りがちで、気づけば黒カビがびっしりということも。和室の柱や外壁に面した柱も、湿度の影響を受けやすく注意が必要です。
上記の場所を定期的に点検し、カビの初期サインを見逃さないようにしましょう。

自分でできる!木部のカビ取り方法

木部のカビは見た目の悪さはもちろん、健康への影響も考えると、早急に対処したい問題ですよね。
本章では、木材のカビ取りを行ううえで絶対に守っていただきたい注意点から、カビの程度に応じた除去方法、そして大切な木材をカビから守るための仕上げのケア方法まで、順を追って解説していきます。

始める前に必ず確認!木材のカビ取りでやってはいけないこと

木材のカビ取り作業を始める前に、いくつか守っていただきたい注意点があります。これらを知らずに作業を進めてしまうと、大切な木材を傷めたり、変色させてしまったりする恐れがあるため、必ず事前に確認してください。
木材のカビ取りにおいて、注意すべき点は以下の通りです。

塩素系漂白剤の使用はNG:木材にカビキラー等は不向き。変色や材質劣化の恐れ。
木材の種類を無視した処置:無垢材、合板等、素材に合った方法を選ばないと失敗する。
過度な擦り洗い:力任せに擦ると木の表面や塗装を傷つけてしまう。
換気の徹底:作業中は必ず窓を開け、十分な換気を行うこと。

浴室などでよく使われる『カビキラー』に代表される塩素系漂白剤は、木材への使用は基本的に避けるべきです。

木材は元々弱酸性の性質を持つのに対し、塩素系漂白剤は強アルカリ性であるため、木材を変色させたり繊維を傷めたりする原因となります。

また、木材と一口に言っても、無垢材や集成材・化粧合板・塗装されたものなど、種類はさまざまです。それぞれの特性を理解せず、合わない薬剤や方法を用いてしまうと、シミになったり、表面材が剥がれたりする可能性も。

汚れを落としたい一心でゴシゴシと強く擦るのも、木材の表面を傷つける行為なので禁物です。

そして何より、作業中は必ず窓を開けるなどして十分な換気を行い、カビの胞子や薬剤の蒸気を吸い込まないように注意しましょう。作業後もしばらく換気を続けることが大切です。

軽度のカビや表面のカビ取りにはアルコールや重曹

木材の表面にうっすらと生え始めたばかりの軽度なカビや、範囲が狭い表面的なカビであれば、身近にあるものを使って取り除くことが期待できます。ただし、いずれの方法も火気の近くでの作業は避け、換気を十分に行うことを忘れないでください。

消毒用アルコール:布に含ませ優しく拭き取る。カビを殺菌し揮発も速い。
重曹ペースト:水で練りカビに塗布して優しく擦る。漂白力は弱め。
お酢・クエン酸:スプレーし拭き取る。除菌消臭、黒ずみ緩和効果も期待できる。

最も手軽で効果的なのが、消毒用アルコールを使った拭き取りです。アルコールを清潔な布に含ませ、カビが発生している部分を木目に沿って優しく拭き取ります。

アルコールにはカビ菌を殺菌する効果があり、また揮発性が高いため木材に余計な湿気を残しにくいという利点があります。

次に、重曹を少量の水でペースト状に練り、カビ部分に塗布してから少し時間を置き、柔らかい布や歯ブラシなどでそっと擦り取る方法も。重曹は弱アルカリ性でカビに作用しますが、漂白力はあまり期待できないため、黒ずんだシミが残ることもあります。作業後は重曹が残らないよう水拭きし、しっかりと乾燥させましょう。

お酢やクエン酸といった酸性のものも、カビの除去や除菌・消臭に役立つ場合があります。スプレーボトルに入れてカビに吹き付け、布で拭き取ります。酸の力で木材に染み込んだ黒ずみが薄くなることも期待できますが、お酢の成分が残るとベタつき、新たなカビの栄養源になる可能性もあるため、使用後は念入りに水拭きし、十分に乾燥させることが肝心でましょう。

中程度~頑固な黒カビにはホームセンターのカビ取り剤

木材に根を張ってしまったような中程度から頑固な黒カビには、ホームセンターなどで売っている木材専用のカビ取り剤の使用を検討しましょう。

木材専用のカビ取り剤は、木材への影響を考慮しつつカビを除去できるよう成分が調整されており、塩素系のものと非塩素系のものがあります。
使用する際のポイントは以下の通りです。

製品:塩素系(漂白効果あり)と非塩素系(素材に優しい)がある。
代表的な製品例:「カビ取り侍」(プロ仕様タイプあり)、「カビソフト除去スプレー」(木材に優しい塩素系)、「モールドゼロ」(強力塩素系)など。
安全な使用法:手袋・マスク着用、十分な換気は必須。

使用する前には必ず目立たない箇所で試し塗り(パッチテスト)を行い、変色や材質への影響がないかを確認しましょう。使用後は薬剤成分が木材に残らないよう、指示に従って水拭きなどでしっかりと拭き取ることが木材を長持ちさせるコツです。

どうしても取れない場合の落とし方

専用のカビ取り剤を使用しても、木材の奥深くまで染み込んでしまった頑固なカビや黒ずみがどうしても取れない…。

そんな場合は、紙やすり(サンドペーパー)を使って、カビが発生している木材の表面ごと薄く削り取るという物理的な除去方法を検討してみましょう。

ただし、カビを根本から取り除くことは可能ですが、同時に木材自体も削り取ることになるため、木目や元々の風合いが損なわれたり、表面の塗装や仕上げが剥がれたりするリスクが伴います。

作業を行う際は、目の細かい紙やすりから慎重に試し、削りカスが飛散するためマスクや保護メガネの着用が必要です。

作業後には、削った部分の再塗装やオイルフィニッシュなどの保護処理が必要になる場合があります。

ステップ4:カビ取り後の木材ケア

カビを苦労して取り除いた後、その状態を長く保ち、木材を美しく維持するためには適切なアフターケアが大切です。カビ取り作業で湿気を含んだり、表面の保護効果が失われたりした木材をそのままにしておくと再びカビが発生しやすくなるため、しっかりとケアを行いましょう。

徹底的な乾燥:カビ取り後は水分を拭き取り、風通し良く完全に乾かす。
保護剤の再塗布:必要に応じワックスやオイルで木材表面を保護する。

最も大切なのは、カビ取り作業で使用した水分や薬剤をきれいに拭き取り、木材を完全に乾燥させることです。

水分が残っていると、それが新たなカビの発生原因になりかねません。風通しの良い場所で自然乾燥させるのが基本ですが、状況によっては扇風機や除湿機などを活用して、より徹底的に乾かすことを心がけましょう。

次に、カビ取りの過程で木材表面のワックスやオイル仕上げが落ちてしまったり、保護効果が薄れてしまったりした場合には、同じ種類の保護剤を塗り直して木材をコーティングすることが推奨されます。

もうカビに悩まない!木材のカビを予防する習慣と環境づくり

一度は木材のカビを取り除いたとしても、「これで安心」と油断してしまうのは禁物です。

不快なカビ臭や健康への悪影響を避けるためには、カビを寄せ付けないための「予防習慣」を日々の暮らしの中に取り入れ、カビが生えにくい環境を維持することが大切なのです。

本章では、カビの発生そのものを抑え込むための、今日からすぐに実践できる予防策をご紹介します。

湿度コントロールでカビの温床を断つ

カビは湿度の高い環境を好むため、部屋の空気がジメジメしている状態を放置すれば、カビの温床を作り出しているのと同じです。理想的なのは、室内の湿度を50〜60%程度に保つことです。

湿度計を用意し、お部屋の湿度を日常的にチェックする習慣をつけると良いでしょう。梅雨の時期や夏季など、湿度が高くなりがちな季節には、除湿機やエアコンのドライ機能を積極的に活用して、室内の余分な湿気を取り除くことが大切です。

また、閉め切りがちで空気がこもりやすい押入れやクローゼット、下駄箱などには、市販の置き型除湿剤を設置するのも手軽な方法の一つ。

そして何よりも欠かせないのが、日々の換気です。窓を2ヶ所以上開けて空気の通り道を作り、室内に溜まった湿気を外へ逃がしましょう。

結露対策を徹底する

冬の寒い朝などに窓ガラスやサッシ、時には壁にびっしりと付着する水滴、それが「結露」です。結露をそのままにしておくと、木製の窓枠や壁の木材部分がつねに湿った状態となり、カビが繁殖する絶好の環境を提供してしまいます。

窓ガラスに結露を見つけたら、放置せずにすぐに乾いたタオルや専用のワイパーなどで拭き取る習慣をつけましょう。

結露を減らすための工夫としては、市販の結露防止シートを窓に貼ったり、吸水テープを利用したりする方法があります。より根本的な対策としては、窓を二重窓にしたり、断熱性能の高いサッシに交換したりすることも効果的です。

こまめな清掃でカビの栄養源を断つ

床や棚の上などに積もったホコリは、カビにとって格好の栄養源となります。そのため、定期的に掃除機をかけたり、フローリングワイパーや雑巾で拭き掃除をしたりして、室内をつねに清潔に保つよう心がけましょう。

特に、湿気が溜まりやすい浴室や洗面所、キッチン周り、そして普段なかなか掃除が行き届かない家具の裏側や窓枠、部屋の隅などはカビの栄養源が蓄積しやすい場所なので、より念入りに掃除することが大切です。

押入れやクローゼットの内部も、時には中の物を全て出してホコリを払い、掃除機をかけ、しっかりと換気すると、カビの発生を防げます。

家具の配置と収納の工夫で風通しを確保する

タンスや本棚、ソファといった大型の家具を壁にぴったりとくっつけて置いてしまうと、家具の裏側と壁の間に空気が流れず、湿気が滞留しやすくなります。

その結果、結露が発生したりホコリが溜まったりして、カビの絶好の繁殖場所となってしまうのです。

これを防ぐためには、家具を壁から少し離して設置し、空気の通り道を作ってあげることが大切です。

押入れやクローゼットといった収納スペースも同様で、物を詰め込みすぎると空気の循環が悪くなり、湿気がこもってしまいます。

床にすのこを敷いて荷物との間に空間を作る、収納ケースなども壁に密着させないように配置するといった工夫が必要です。

木材用防カビ剤を使う

防カビ剤には、木部に直接吹き付けて使用するスプレータイプ、煙や霧状の薬剤を部屋全体に行き渡らせるくん煙タイプ、そしてクローゼットや下駄箱などに置いておくだけで効果を発揮する置き型タイプなど、さまざまな種類があります。

それぞれの製品には特徴があり、効果を発揮する範囲や持続期間も異なるため、使用する場所や目的に応じて選びましょう。

例えば、窓枠や家具の一部といった局所的なカビ予防にはスプレータイプ、浴室全体など広い空間の防カビにはくん煙タイプ、といった使い分けが考えられます。

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カビ取り料金の目安とご相談について

マインドカンパニーのカビ取り費用は状況や作業範囲により異なりますが、例えば浴室全体(12㎡)のカビ取り・防カビ施工で66,000円(税込)といった事例があります(最低施工料金60,000円税別~)。

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まとめ

木材のカビは見た目の不快感に留まらず、アレルギー症状などの健康被害や、家の耐久性を損なう可能性もあります。

カビの発生には「湿度・温度・栄養源」の三大条件が関わっており、特に木材は結露や換気不足、水漏れなど特有の原因でカビやすいことをご理解いただけたかと思います。
ご自身でカビ取りを行う際は、塩素系漂白剤の木部への使用を避けるなど注意点を守り、軽度なカビにはエタノールや重曹、頑固なカビには木材専用のカビ取り剤を正しく使用することが大切です。

そして何より、カビ取り後のケアと湿度コントロールや清掃、風通しの確保といった日々の予防習慣が、カビの再発を防ぐうえで重要となります。

しかし、広範囲に及ぶカビや、壁の内部・床下といった手が届かない場所のカビ、健康被害が深刻な場合など、セルフケアには限界があります。

そのような時は決して無理をせず、プロに相談することも検討してみましょう。

木部の頑固なカビや部屋全体のカビ臭でお困りでしたら、原因の調査から徹底的な除去・防カビ施工まで行う「マインドカンパニー」にご相談ください。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
排水口
台所用の酸素系漂白剤、重曹
1. ゴミ受けの生ゴミやヌメリを最初に取り除く
2. 薬剤を排水口に振りかける
3. しばらく放置後、十分に洗い流す
シンクの隅・蛇口の根元・ゴムパッキン
台所用の塩素系漂白剤
キッチンペーパー
1. 漂白剤を染み込ませたキッチンペーパーを黒カビ部分に貼り付ける
2. 5分~10分程度放置する
3. 水でよく洗い流し、乾いた布でしっかりと拭き取る
キッチンで塩素系洗剤を使用する際は、食材や食器に薬剤がかからないよう十分に注意し、掃除後は洗剤成分が残らないよう、念入りに水拭きをしましょう。

③壁紙・壁の黒カビ

リビングや寝室、押入れなどの壁や壁紙に黒カビを発見すると、広範囲に広がっていることもあり、どう対処すべきか悩んでしまいますよね。
壁紙や壁の素材はデリケートなものが多いため、カビ取りを行う際には素材を傷めないよう慎重に作業しましょう。
壁材の種類
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
ビニールクロス
薄めた塩素系漂白剤(ジェルタイプなど)、清潔な布
1. 必ず目立たない場所でパッチテストを行い、変色や素材への影響がないか確認する。
2. 薬剤を少量布に含ませ、カビ部分を慎重に拭き取る。
布クロス、
漆喰・土壁など(吸水性の高い素材)
消毒用エタノール(スプレーボトル入り)、
壁紙・土壁専用のカビ取りクリーナー(「カビホワイト」など拭き取り不要タイプも)
【エタノールの場合】
1. カビ部分に軽くスプレーする。
2. 清潔な乾いた布でゴシゴシ擦らずトントンと叩くようにしてカビを吸い取る。

【専用クリーナーの場合】
製品の使用方法に従う。
いずれの方法を試すにしても、あまり強力な洗剤を使用したり強く擦りすぎたりすると、壁紙を傷めたり変色させたりする恐れがあります。
特に賃貸物件の場合は、ご自身での対処によって状況を悪化させてしまうと、退去時に原状回復費用を請求される可能性もあるため、無理のない範囲での作業に留め、手に負えない場合は専門業者に相談することを検討しましょう。

④エアコンの黒カビ(フィルター・吹き出し口)

エアコンをつけた途端に嫌なカビ臭がしたら、エアコン内部に黒カビが繁殖しているサインかもしれません。エアコン内部は冷房運転時に発生する結露によって湿度が高くなりやすく、ホコリも溜まりやすいため、黒カビにとって格好の住処となってしまうのです。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
フィルター
掃除機、シャワー、薄めた台所用中性洗剤、柔らかい歯ブラシ
1. エアコンの電源プラグを抜く
2. フィルター表面のホコリを掃除機で吸い取る
3. フィルターを取り外し、裏側からシャワーで水洗いする
4. 汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤と柔らかい歯ブラシで優しくこすり洗いし、よくすすぐ
5. 完全に乾燥させてから元に戻す
吹き出し口・ルーバー
(見える範囲)
硬く絞った清潔なタオル、割り箸、薄い布、輪ゴム
1. エアコンの電源プラグを抜く
2. 硬く絞った清潔なタオルで見える範囲を優しく拭き上げる
3. 手の届かない奥の汚れは割り箸の先端に薄い布を巻き付け輪ゴムで固定し、慎重に拭き取る
市販されているエアコン洗浄スプレーは手軽に使える反面、内部に洗浄液が残ってしまったり、ホコリと混ざって新たな汚れの原因になったり、最悪の場合は故障に繋がったりするリスクも指摘されています。
そのため、エアコン内部の熱交換器やファンといった部品の本格的なカビ取り清掃は、専門の知識と技術を持った業者に依頼するのが安全で確実な方法と言えるでしょう。

⑤洗濯槽・窓サッシ・フローリング等の黒カビ

洗濯槽の裏側や窓のサッシ、そしてフローリングなども、条件が揃えば黒カビの被害に遭うことがあります。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
洗濯槽
衣類用塩素系漂白剤、洗濯槽クリーナー(高濃度塩素系または酸素系)
1. 月に1回程度、漂白剤または専用クリーナーを使用する。
2. 洗濯機の「槽洗浄コース」で運転し、カビを分解除去する。
3. 掃除後は蓋を開けたままにして、内部をしっかりと乾燥させる。
窓サッシ
(レール・ゴムパッキン)
乾いたブラシや布、消毒用エタノール、塩素系漂白剤、キッチンペーパーなど
1. 乾いたブラシや布でホコリやゴミを取り除く。
2. 消毒用エタノールをスプレーし、数分置いてから拭き取る。
3. 頑固な黒カビには塩素系漂白剤を染み込ませたキッチンペーパー等で約30分パックし、その後水拭きと乾拭きを行う。
フローリング
薄めた台所用中性洗剤または住宅用中性洗剤、消毒用エタノール、清潔な布2枚(水拭き用・乾拭き用)
1. 掃除機でいきなり吸わず、まず薄めた中性洗剤を固く絞った布でカビ部分を優しく拭く。
2. 数分置いて汚れを浮かせ、その後、水拭きで洗剤成分を拭き取り、乾拭きで水分を完全に取り除く。
3. 仕上げに消毒用エタノールをスプレーし、乾拭きしてカビ菌を除去する。
フローリングはワックスや木材のため、塩素系漂白剤はシミ・傷みの原因になるので使用しないようにしましょう。

黒カビを発生させないための予防策

一度黒カビをきれいに掃除しても、その後の対策を怠れば、またすぐにあの黒い点々が姿を現すかもしれません。特に高温多湿な日本の気候では、黒カビとの戦いは根気が必要です。
本章では、黒カビを寄せ付けないための予防習慣と環境づくりについて解説します。

湿度コントロール|カビの最大の敵は乾燥!

黒カビの発生を未然に防ぐためには、室内の湿度を適切にコントロールすることが重要です。

【湿度コントロールのポイント】
・室内湿度を50〜60%に保つ
・1日数回、5〜10分程度窓を開け空気を入れ替える
・除湿機やエアコンのドライ機能、除湿剤で湿気を除去

まずは湿度計をお部屋に設置し、現在の湿度状況を把握することから始めましょう。
閉め切りがちで空気がこもりやすい押入れやクローゼット、下駄箱などには、市販の置き型除湿剤を設置するのもおすすめです。

水分を残さない|使用後のひと工夫で大違い!

黒カビは水分がある場所を好んで繁殖します。そのため、お風呂やキッチンなどの水回りを使用した後や窓に発生した結露などをそのまま放置せず、拭き取って乾燥させることが大切です。
浴室乾燥機が付いているご家庭では積極的に活用したり、換気扇を長めに回して乾燥モードを利用したりすることで、効率よく浴室内の湿気を排出できます。

こまめな掃除|黒カビのエサを断つ!

家の中に積もったホコリ、浴室の壁や床に付着した石鹸カスや皮脂、キッチンのシンク周りの油汚れなどは、すべて黒カビの栄養源となり得ます。
そのため、汚れを溜め込まないよう、日頃からこまめに掃除をする習慣をつけましょう。床や棚の上は定期的に掃除機をかけたり、拭き掃除をしたりしてホコリを取り除きます。
特にカビが生えやすい浴室や洗面所、キッチンといった水回りはもちろんのこと、普段なかなか掃除が行き届かない家具の裏側やエアコンのフィルター、押入れやクローゼットの内部なども、意識して掃除することが大切です。

防カビ剤の活用|予防効果で黒カビをブロック!

日頃の湿度管理やこまめな清掃をしていても、どうしてもカビの再発が気になる場所や、特にカビが生えやすい環境には、市販の防カビ剤を活用するのもおすすめです。
防カビ剤には、カビが生えやすい場所に直接吹き付けて使用する「スプレータイプ」、煙や霧状の薬剤を部屋全体に行き渡らせる「燻煙タイプ」、そしてクローゼットや下駄箱などに置いておくだけで効果を発揮する「置き型タイプ」があります。
防カビ剤を使用する前は、まず対象となる場所に生えているカビをきれいに取り除き、表面をよく乾燥させておきましょう。
また、製品を使用する際には必ず換気を十分に行い、煙や薬剤を直接吸い込まないように注意してください。

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特殊清掃で2,000件超の実績。
カビ取り・防カビに特化し、(一社)防カビ技研の防カビコートPRO技術講習を受講した「抗菌防カビ施工士」が対応いたします。
2. 徹底した作業
①表面のカビ清掃
②カビの根を特許取得薬剤で殺菌 (特許第2060821号)
③徹底乾燥
④JIS規格336日クリアの特許取得防カビ剤で長期予防(特許第1451611号)
3. 安心のサポート体制と明朗会計
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まとめ

黒カビは見た目の不快感はもちろんのこと、胞子を吸い込むことでアレルギー症状を引き起こすなど、健康にも影響を与える厄介な存在です。
ご自身で黒カビ掃除を行う際は、安全対策を徹底し、塩素系と酸性洗剤の混合を避けるといった基本ルールを守りつつ、場所や素材に適した洗剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、重曹、アルコール、専用カビ取り剤など)を選び、正しい手順で対処することが重要です。
しかし、広範囲に及ぶ頑固な黒カビや、壁の内部・床下といった手が届かない場所のカビ、健康被害が深刻な場合など、セルフケアではどうしても解決が難しいケースもあります。
そのような時は、専門的な知識と技術を持つプロの力を借りることをご検討ください。特殊清掃の専門家である「マインドカンパニー」では、黒カビの根本原因から徹底的に調査・除去し、高品質な薬剤による長期的な防カビ施工まで、お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案いたします。
BEFORE
AFTER

黒カビの掃除方法を発生場所別に紹介!放置するリスクや予防方法も



お風呂の隅や窓のパッキン、キッチンのシンク周りなどに、いつの間にか現れる黒い点々…。
多くの方が黒カビの掃除に頭を悩ませ、市販のカビ取り剤を試しては「なかなか落ちない」「すぐに再発する」と途方に暮れているのではないでしょうか。
だからこそ、黒カビの特性を正しく理解し、効果的な掃除方法と予防策を知ることが大切です。
本記事では、お風呂場からキッチン・壁紙・エアコンに至るまで、場所別・素材別の黒カビ掃除方法を紹介します。
「黒カビをどうにかしたい」「黒カビの掃除方法が知りたい」方は、ぜひ参考にしてください。

黒カビの正体と放置するリスク

黒カビの正体と放置するリスク

ふと気づくとお風呂の隅や窓枠に現れる、あの黒い点々…。それは多くのご家庭を悩ませる「黒カビ」かもしれません。
本章では、黒カビの正体や特徴、そしてなぜこんなにもしつこく発生するのか、その秘密に迫ります。
さらに、黒カビを甘く見て放置してしまうと、私たちの健康や住環境にどのような影響が及ぶのか、そのリスクについても解説します。

黒カビとは?特徴と他のカビとの見分け方

家の中で見かける黒っぽいカビ、その多くは「黒カビ」と呼ばれるもので、その正体はクラドスポリウム属に分類される真菌の一種です。
黒カビは、浴室の壁やタイル目地・洗面台・キッチンシンクの縁、さらには洗濯機のゴムパッキンやエアコン内部など、湿気が多く結露しやすい場所に好んで発生します。
黒カビの厄介な点は、その繁殖力の強さと、材質の内部にまで菌糸をしっかりと張り巡らせる性質にあります。

そのため、表面を軽く拭き取っただけでは根絶が難しく、しばらくすると再び同じ場所に姿を現すケースが後を絶ちません。
ちなみに、浴室などでよく見かけるピンク色のヌルヌルとした汚れは、黒カビではなく「ロドトルラ」という酵母菌の一種です。発生原因や対処法も異なるため、見分けることが大切です。

なぜ黒カビはこんなに厄介?発生メカニズムと繁殖条件

一度発生すると、なかなか根絶が難しいとされる黒カビ。そのしつこさの背景には、カビ特有の発生メカニズムと、黒カビが特に好む繁殖条件が深く関わっています。
これらの条件が整ってしまうと、黒カビは驚くほどのスピードで広がり、私たちの住環境を脅かす存在となるのです。
黒カビが活発に繁殖し、その勢力を拡大していく主な要因は以下の通りです。

必須の3条件:「湿度」「温度」「栄養」
湿度:湿度が70%以上の環境で活発に繁殖する。
温度:気温25℃前後の、人間にとっても過ごしやすい温度を好む。
豊富な栄養源:人の皮脂汚れ、石鹸カス、ホコリなどがエサとなる。
拡散力と生命力:微細な胞子を空気中に放出し、わずかな隙間でも着床し増殖。

黒カビの厄介な点は、その繁殖方法にもあります。目に見えないほど小さな胞子を空気中に大量に放出し、それらが気流に乗って家中に運ばれ、浴室の隅や窓枠のわずかな隙間、あるいはエアコン内部など、少しでも湿気のある場所を見つけては着床し、新たなコロニーを形成してしまうのです。
この強い生命力と拡散力が、黒カビを根絶しにくい厄介な存在にしていると言えるでしょう。

黒カビを放置するとどうなる?人体への影響

壁や浴室に広がる黒カビは見た目が不快なだけでなく、私たちの健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるため、決して放置してはいけません。
黒カビが放出する微細な胞子を日常的に吸い込んでしまうことで、アレルギー症状の誘発や悪化、さらには感染症のリスクも高まることが指摘されています。
黒カビを放置した場合に懸念される主な健康への影響は以下の通りです。

・アレルギー症状の誘発・悪化:喘息の発作やアレルギー性鼻炎の原因となる。
・皮膚トラブル:アトピー性皮膚炎を悪化させることも。
・シックハウス症候群の一因:カビやダニの大量発生が関連する。
・粘膜への刺激:目のかゆみ、鼻の不快感、喉の痛みなどを引き起こす。

見た目の問題以上に、健康を守るためにも、黒カビ対策は重要と言えるでしょう。
参考:一般社団法人 微生物対策協会「カビが原因?シックハウス症候群の症状と対策」

家の中は黒カビだらけ?場所別チェックリストと発生原因

「えっ、こんなところにまで!?」家の中でふと黒カビを見つけて驚いた経験がある方も多いでしょう。
黒カビは湿気と適度な温度、そしてわずかな汚れさえあれば、どこでもたくましく繁殖してしまうのです。
本章では、家の中で黒カビが発生しやすい場所をピックアップし、なぜそこで黒カビが繁殖しやすいのか、その原因を解説していきます。

水回りは徹底チェック!黒カビが好む場所とその理由

家の中で黒カビが最も好む環境、それはやはりつねに水気と湿気に満ちている「水回り」です。
浴室は、湯気によってつねに高温多湿な状態が保たれ、壁や床には石鹸カスや皮脂汚れが付着しやすいため、これらがカビの格好の栄養源となります。
床や壁・天井はもちろんのこと、排水口周りや浴槽のエプロン(側面のカバー)内部・タイル目地・シャワーヘッドやホースといった見えにくい隙間も、湿気がこもりやすく黒カビの温床となりがちです。
キッチンも同様で、シンクを使った後に残る水滴やヌメリを放置すると、そこに含まれる微細な生ゴミのカスや油汚れが黒カビを呼び寄せます。
冷蔵庫のドアのゴムパッキンも、開閉時の温度差による結露やこぼれた食品の汚れが原因で黒カビが発生しやすいポイント。
洗面所は浴室からの湿気が流れ込みやすく、洗面ボウルやコーキング部分、そして洗濯槽の裏側や洗濯機下の防水パンも要注意エリアです。
トイレでは、便器のフチ裏の黒ずみや、つねに水が溜まっているタンク内部、ウォシュレットのノズル周りにも黒カビが潜んでいることがあります。

居室・その他も見逃せない!意外な場所に潜む黒カビ

水回りだけでなく、実はリビングや寝室といった居室、あるいは窓際やエアコンの内部など、家の中には他にも黒カビが潜んでいる可能性のある場所が数多く存在します。
例えば、部屋の壁紙は換気が不十分な状態で室内外の温度差が生じると、表面や内部で結露が発生し、湿度が高まることで黒カビの温床となることがあります。
特に北側の部屋や窓に面した壁、そして家具を壁にぴったりとくっつけて置いているその裏側、押入れやクローゼットの壁面などは、空気が滞留しやすく要注意です。
窓枠やサッシの溝・ゴムパッキン部分も、冬場の結露や梅雨時の湿気によって濡れた状態になりやすく、黒カビが点々と発生する代表的な場所と言えるでしょう。
エアコンの内部は冷房運転中に発生する結露水と、フィルターを通過した細かなホコリがカビの栄養源となり、運転を始めるとともにカビの胞子が部屋中に撒き散らされることも。
フローリングや柱などの木部も、湿気や水分によって黒カビが生えることがありますし、カーテンや長期間収納したままの衣類も、湿気を吸ったり汚れが付着したりすることでカビの被害に遭いやすいので注意が必要です。

新築でも油断禁物?黒カビ発生の意外な原因

「新しい家だからカビなんて生えないはず」そう思っていても、実は新築住宅でも黒カビが発生してしまうケースは珍しくありません。
新築の家でカビが発生する意外な原因の一つに、建築時に使用された木材やコンクリートに含まれる水分の問題があります。
建材が十分に乾燥しきれていないまま工事が進められると、引き渡し後もしばらくの間、建材内部から水分が放出され続け、結果として室内の湿度が高い状態が続いてカビが繁殖しやすくなるのです。
また、現代の住宅の多くには24時間換気システムが設置されていますが、「冬場は寒いから」「運転音が気になるから」といった理由でシステムを止めてしまうご家庭も少なくありません。
しかし、高気密・高断熱化が進んだ住宅において、計画的な換気は室内の湿気を排出し、新鮮な空気を取り込むために重要です。これを止めてしまうと家全体の空気がよどみ、湿気がこもってしまい、せっかくの新居でも黒カビが発生する原因となってしまいます。
その他にも、建築中の防湿処理が不十分であったり、梅雨の時期など湿度の高い季節に工事が行われたりすることも、新築住宅でのカビ発生リスクを高める要因となり得ます。

【場所別】 自分でできる黒カビの掃除方法

家の中に潜む手強い黒カビも、発生している場所やカビが付着している素材の特性を理解し、適切な方法で対処すれば、ご自身の手で除去することが可能です。
本章では、黒カビ掃除を始めるにあたってのチェックポイントから、実際に役立つ掃除アイテム、そしてお風呂場やキッチン、壁紙といった場所ごとの黒カビの掃除方法を解説していきます。

黒カビ掃除を始める前のチェックポイント

黒カビの掃除に取り掛かる前に、以下のポイントを確認しておきましょう。

・塩素系と酸性タイプは有毒ガス発生の危険があるため絶対に混ぜない。
・窓を2箇所以上開けるか換気扇をつけて空気の流れを作る。
・ゴム手袋やマスク、保護メガネで肌・目・呼吸器を保護する。
・薬剤使用前は目立たない箇所で必ず変色等のテストをする。
・掃除後は水分を残さず完全に乾かしてカビの再発や腐食を防ぐ。

最も重要なのは、洗剤の取り扱いです。特に「混ぜるな危険」と表示のある塩素系洗剤(カビキラーなど)と、トイレ用洗剤や食酢・クエン酸などの酸性タイプの製品を混ぜると有毒な塩素ガスが発生し、大変危険です。
絶対に同時に使用したり、混ざったりしないようにしてください。
また、強力な洗剤やアルコールなどを使用する際は、いきなり広範囲に使うのではなく、まず目立たない場所で試してみて、変色や材質の劣化が起こらないかを確認しましょう。
掃除が終わった後は、水分が残っていると新たなカビの原因になるため、換気を続けながらしっかりと乾燥させることも忘れずに。
そして、カビを発見した際に慌てて掃除機で吸い取ったり、いきなり水拭きしたりするのも避けましょう。カビの胞子を部屋中に撒き散らしてしまう恐れがあります。

黒カビ掃除の基本アイテム

黒カビの状況や発生場所、そして掃除対象の素材によって、効果的なアイテムは異なります。それぞれの特徴をよく理解し、適切に使い分けましょう。

【黒カビ掃除に役立つ基本アイテム】
塩素系漂白剤:強力な除菌力と漂白力。頑固な黒カビに。換気必須。
酸素系漂白剤:比較的安全性が高い。衣類や壁・浴槽にも。無臭。
重曹・クエン酸:環境に優しく研磨効果も。軽い汚れや水垢に。漂白力は弱い。
アルコール(エタノール):表面のカビ菌殺菌に。速乾性がある。
専用カビ取り剤(ジェル等):垂れにくく局所的に密着。ゴムパッキン等に。

「塩素系漂白剤」(カビキラーやキッチンハイターなど)は強力な効果が期待できますが、その強力さゆえに塩素臭が強く、金属製品を錆びさせたり、一部の素材を変色させたりする可能性があるため、使用時は十分な換気と保護具の着用、そして使用箇所の材質確認が必要です。
「酸素系漂白剤」(過炭酸ナトリウムなど)は、塩素系に比べて除菌力や漂白力は穏やかですが、特有のツンとした臭いがなく、比較的安全性が高いのが特徴です。衣類のカビ取りや、広範囲の掃除にも使いやすいでしょう。
「重曹」や「クエン酸(または食酢)」は、環境や人体に優しく、研磨作用や水垢除去効果も期待できますが、黒カビそのものを強力に分解する力は弱いため、軽い汚れや予防的な掃除、他のアイテムと組み合わせる形で活用するのがおすすめです。
「アルコール(消毒用エタノール)」は、カビ菌を殺菌する効果があり、揮発性が高いため水を使いたくない場所や布製の壁紙などにも使用しやすいですが、カビによる黒い色素沈着を落とす効果はあまり期待できません。火気にも注意が必要です。
「専用カビ取り剤」として、ゴムパッキン用のジェルタイプや、特定の素材に特化したクリーナーなども市販されています。これらは、特定の汚れや場所に効果を発揮するよう成分が調整されているため、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。

①お風呂場の黒カビ(床・壁・天井・ゴムパッキン)

家の中で最も黒カビが発生しやすい場所といえば、やはりお風呂場でしょう。
高い湿度と温度、そして石鹸カスや皮脂といったカビの栄養源が揃っているため、床や壁、天井、そしてゴムパッキンなどには、気づくと黒カビがびっしりと発生していることも少なくありません。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
床・壁
(タイルなど)
市販の塩素系カビ取り剤
(カビキラーなど)
1. カビに直接スプレーする
2. 製品指示に従い5~10分程度放置
3. ブラシやスポンジで軽くこすり洗い
4. シャワーで十分に洗い流す
ゴムパッキン
塩素系漂白剤
(キッチンハイターなど)
片栗粉
1. 漂白剤と片栗粉を1:1で混ぜペースト状にする
2. カビ部分に厚めに塗り、ラップで覆って約1時間パック
3. シャワーで念入りに洗い流す
天井
市販の塩素系カビ取り剤
1. 柄付きブラシやフロアワイパーに薬剤を含ませたキッチンペーパーを取り付ける
2. カビに薬剤を塗布するようにこする
3. (必要に応じて)水拭きやシャワーで洗い流す
掃除の際は、保護メガネ(ゴーグル)とマスク、ゴム手袋を着用し、液が顔や身体にかからないよう十分に気をつけてください。

②キッチンの黒カビ(シンク・排水口・パッキン)

シンク周りや排水口、蛇口の根元、そしてゴムパッキンなどは水滴や食品カス、油汚れが付着しやすく、これらが黒カビの栄養源となってしまいます。食品を扱う場所だけに、衛生面には特に気を配りたいものです。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
排水口
台所用の酸素系漂白剤、重曹
1. ゴミ受けの生ゴミやヌメリを最初に取り除く
2. 薬剤を排水口に振りかける
3. しばらく放置後、十分に洗い流す
シンクの隅・蛇口の根元・ゴムパッキン
台所用の塩素系漂白剤
キッチンペーパー
1. 漂白剤を染み込ませたキッチンペーパーを黒カビ部分に貼り付ける
2. 5分~10分程度放置する
3. 水でよく洗い流し、乾いた布でしっかりと拭き取る
キッチンで塩素系洗剤を使用する際は、食材や食器に薬剤がかからないよう十分に注意し、掃除後は洗剤成分が残らないよう、念入りに水拭きをしましょう。

③壁紙・壁の黒カビ

リビングや寝室、押入れなどの壁や壁紙に黒カビを発見すると、広範囲に広がっていることもあり、どう対処すべきか悩んでしまいますよね。
壁紙や壁の素材はデリケートなものが多いため、カビ取りを行う際には素材を傷めないよう慎重に作業しましょう。
壁材の種類
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
ビニールクロス
薄めた塩素系漂白剤(ジェルタイプなど)、清潔な布
1. 必ず目立たない場所でパッチテストを行い、変色や素材への影響がないか確認する。
2. 薬剤を少量布に含ませ、カビ部分を慎重に拭き取る。
布クロス、
漆喰・土壁など(吸水性の高い素材)
消毒用エタノール(スプレーボトル入り)、
壁紙・土壁専用のカビ取りクリーナー(「カビホワイト」など拭き取り不要タイプも)
【エタノールの場合】
1. カビ部分に軽くスプレーする。
2. 清潔な乾いた布でゴシゴシ擦らずトントンと叩くようにしてカビを吸い取る。

【専用クリーナーの場合】
製品の使用方法に従う。
いずれの方法を試すにしても、あまり強力な洗剤を使用したり強く擦りすぎたりすると、壁紙を傷めたり変色させたりする恐れがあります。
特に賃貸物件の場合は、ご自身での対処によって状況を悪化させてしまうと、退去時に原状回復費用を請求される可能性もあるため、無理のない範囲での作業に留め、手に負えない場合は専門業者に相談することを検討しましょう。

④エアコンの黒カビ(フィルター・吹き出し口)

エアコンをつけた途端に嫌なカビ臭がしたら、エアコン内部に黒カビが繁殖しているサインかもしれません。エアコン内部は冷房運転時に発生する結露によって湿度が高くなりやすく、ホコリも溜まりやすいため、黒カビにとって格好の住処となってしまうのです。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
フィルター
掃除機、シャワー、薄めた台所用中性洗剤、柔らかい歯ブラシ
1. エアコンの電源プラグを抜く
2. フィルター表面のホコリを掃除機で吸い取る
3. フィルターを取り外し、裏側からシャワーで水洗いする
4. 汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤と柔らかい歯ブラシで優しくこすり洗いし、よくすすぐ
5. 完全に乾燥させてから元に戻す
吹き出し口・ルーバー
(見える範囲)
硬く絞った清潔なタオル、割り箸、薄い布、輪ゴム
1. エアコンの電源プラグを抜く
2. 硬く絞った清潔なタオルで見える範囲を優しく拭き上げる
3. 手の届かない奥の汚れは割り箸の先端に薄い布を巻き付け輪ゴムで固定し、慎重に拭き取る
市販されているエアコン洗浄スプレーは手軽に使える反面、内部に洗浄液が残ってしまったり、ホコリと混ざって新たな汚れの原因になったり、最悪の場合は故障に繋がったりするリスクも指摘されています。
そのため、エアコン内部の熱交換器やファンといった部品の本格的なカビ取り清掃は、専門の知識と技術を持った業者に依頼するのが安全で確実な方法と言えるでしょう。

⑤洗濯槽・窓サッシ・フローリング等の黒カビ

洗濯槽の裏側や窓のサッシ、そしてフローリングなども、条件が揃えば黒カビの被害に遭うことがあります。
掃除場所
主な使用アイテム
掃除方法のポイント
洗濯槽
衣類用塩素系漂白剤、洗濯槽クリーナー(高濃度塩素系または酸素系)
1. 月に1回程度、漂白剤または専用クリーナーを使用する。
2. 洗濯機の「槽洗浄コース」で運転し、カビを分解除去する。
3. 掃除後は蓋を開けたままにして、内部をしっかりと乾燥させる。
窓サッシ
(レール・ゴムパッキン)
乾いたブラシや布、消毒用エタノール、塩素系漂白剤、キッチンペーパーなど
1. 乾いたブラシや布でホコリやゴミを取り除く。
2. 消毒用エタノールをスプレーし、数分置いてから拭き取る。
3. 頑固な黒カビには塩素系漂白剤を染み込ませたキッチンペーパー等で約30分パックし、その後水拭きと乾拭きを行う。
フローリング
薄めた台所用中性洗剤または住宅用中性洗剤、消毒用エタノール、清潔な布2枚(水拭き用・乾拭き用)
1. 掃除機でいきなり吸わず、まず薄めた中性洗剤を固く絞った布でカビ部分を優しく拭く。
2. 数分置いて汚れを浮かせ、その後、水拭きで洗剤成分を拭き取り、乾拭きで水分を完全に取り除く。
3. 仕上げに消毒用エタノールをスプレーし、乾拭きしてカビ菌を除去する。
フローリングはワックスや木材のため、塩素系漂白剤はシミ・傷みの原因になるので使用しないようにしましょう。

黒カビを発生させないための予防策

一度黒カビをきれいに掃除しても、その後の対策を怠れば、またすぐにあの黒い点々が姿を現すかもしれません。特に高温多湿な日本の気候では、黒カビとの戦いは根気が必要です。
本章では、黒カビを寄せ付けないための予防習慣と環境づくりについて解説します。

湿度コントロール|カビの最大の敵は乾燥!

黒カビの発生を未然に防ぐためには、室内の湿度を適切にコントロールすることが重要です。

【湿度コントロールのポイント】
・室内湿度を50〜60%に保つ
・1日数回、5〜10分程度窓を開け空気を入れ替える
・除湿機やエアコンのドライ機能、除湿剤で湿気を除去

まずは湿度計をお部屋に設置し、現在の湿度状況を把握することから始めましょう。
閉め切りがちで空気がこもりやすい押入れやクローゼット、下駄箱などには、市販の置き型除湿剤を設置するのもおすすめです。

水分を残さない|使用後のひと工夫で大違い!

黒カビは水分がある場所を好んで繁殖します。そのため、お風呂やキッチンなどの水回りを使用した後や窓に発生した結露などをそのまま放置せず、拭き取って乾燥させることが大切です。
浴室乾燥機が付いているご家庭では積極的に活用したり、換気扇を長めに回して乾燥モードを利用したりすることで、効率よく浴室内の湿気を排出できます。

こまめな掃除|黒カビのエサを断つ!

家の中に積もったホコリ、浴室の壁や床に付着した石鹸カスや皮脂、キッチンのシンク周りの油汚れなどは、すべて黒カビの栄養源となり得ます。
そのため、汚れを溜め込まないよう、日頃からこまめに掃除をする習慣をつけましょう。床や棚の上は定期的に掃除機をかけたり、拭き掃除をしたりしてホコリを取り除きます。
特にカビが生えやすい浴室や洗面所、キッチンといった水回りはもちろんのこと、普段なかなか掃除が行き届かない家具の裏側やエアコンのフィルター、押入れやクローゼットの内部なども、意識して掃除することが大切です。

防カビ剤の活用|予防効果で黒カビをブロック!

日頃の湿度管理やこまめな清掃をしていても、どうしてもカビの再発が気になる場所や、特にカビが生えやすい環境には、市販の防カビ剤を活用するのもおすすめです。
防カビ剤には、カビが生えやすい場所に直接吹き付けて使用する「スプレータイプ」、煙や霧状の薬剤を部屋全体に行き渡らせる「燻煙タイプ」、そしてクローゼットや下駄箱などに置いておくだけで効果を発揮する「置き型タイプ」があります。
防カビ剤を使用する前は、まず対象となる場所に生えているカビをきれいに取り除き、表面をよく乾燥させておきましょう。
また、製品を使用する際には必ず換気を十分に行い、煙や薬剤を直接吸い込まないように注意してください。

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まとめ

黒カビは見た目の不快感はもちろんのこと、胞子を吸い込むことでアレルギー症状を引き起こすなど、健康にも影響を与える厄介な存在です。
ご自身で黒カビ掃除を行う際は、安全対策を徹底し、塩素系と酸性洗剤の混合を避けるといった基本ルールを守りつつ、場所や素材に適した洗剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、重曹、アルコール、専用カビ取り剤など)を選び、正しい手順で対処することが重要です。
しかし、広範囲に及ぶ頑固な黒カビや、壁の内部・床下といった手が届かない場所のカビ、健康被害が深刻な場合など、セルフケアではどうしても解決が難しいケースもあります。
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